
建設現場で検査を行っていると、さまざまな不具合や気になる箇所に出会います。
検査員にとって、そうした箇所を見つける力はもちろん大切です。
ただ、私たちは、見つけることと同じくらい、その内容をどう判断するかも重要だと考えています。
今回は、検査員に求められる「発見する力」と「判断する力」について、少し考えてみたいと思います。
検査を始めたばかりの頃は、どこを見ればよいのか、何が気になる箇所なのか、迷うこともあります。
それでも、さまざまな現場で経験を積むことで、少しずつ気づける箇所が増えていきます。
クラックやジャンカなども、経験を重ねることで状態の違いに気づきやすくなることがあります。
こうした発見する力は、検査員として必要な基本的な能力のひとつです。
検査には、それぞれ目的があります。
同じような状態であっても、検査の内容や依頼元の基準によって、確認・報告の仕方が変わることがあります。
そのため、気になる箇所を見つけたからといって、何でも同じように指摘すればよいわけではありません。
何のために検査をしているのか。
依頼元は何を確認してほしいと考えているのか。
そうしたことを理解したうえで、必要な確認や報告を行うことが大切だと考えています。
発見する力は、経験によって伸ばしていくことができます。
一方で、判断する力は、単に検査の回数を重ねるだけでは身につかない部分もあると感じています。
例えば、見つけた箇所について、すでに現場担当者が状況を把握している場合もあります。
そのようなときは、現場の状況や依頼元の基準を確認しながら、どのように扱うべきかを考える必要があります。
また、検査員が不具合を見つけたとしても、直すかどうかを最終的に決定するのは、基本的には依頼元です。
自分の役割と判断できる範囲を理解し、必要な情報を適切に伝えることも、検査員に求められる力だと思います。
検査員が検査の目的や依頼元の考え方を理解していれば、確認や報告もよりスムーズになります。
一方で、依頼元と検査する側で認識が異なっていると、必要な確認が不足したり、報告内容に行き違いが生じたりすることも考えられます。
だからこそ、検査の目的や基準について、必要に応じて認識を合わせておくことが大切です。
私たちも、不具合を見つけることだけを目的にするのではなく、現場で必要とされる検査ができるよう、日々の業務に取り組んでいきたいと考えています。
担当:髙村